水夫のゆううつ

 船長日誌 西暦050301 11.59

 冒険家としての名声を獲得するために、航路開拓をはじめた。地味すぎる上に時間のわりに報酬少ないので最初の1回目でやめ。手っ取り早く稼ぐ為にスペイン・ポルトガル方面へ向かうことにする。
 リスボン到着。観光しつつ、酒場を探して子一時間彷徨いなんとか発見。なんで港の傍じゃないんだ、さすが商人の街ちょっとだけカルチャーショックを受ける。依頼を受けるついでに最近水夫達が太りすぎなのでダイエットさせようと。上手な水夫の食事の減らし方を教わる。
 近場で済む仕事を請け負いながら、手近な近辺の街を次々と発見。食事の配給を制限していると補給の値切り方のコツも既に知っているので、あわせてコストがなかなか安く済む。「船長、また乾パンと安ビールですか〜〜?」と水夫にぶちぶち文句言われるが、わたしだっていつもミルクしか飲んでないんだから我慢しろ。ミルクは好きで飲んでるだけだけど。

 目ぼしいところは見つけたので、あのあたり最大の難所と目される、マディラ・ラスパルマスへ。英国船籍の船を見かけるとほっとするが、他国の船を見かけるとやはり緊張する。このまま島見つからずに大西洋に出てしまったら、どうしようなどと思っていたら直進してただけであっさりマディラが見つかったが、今回は観光だけなので、さっさとラスパルマスへ向かう。
 港から出ると凄い勢いでこっちに向かってくるイスパニア船籍の船がいる、こわっと思ったら、港に入ろうとしているだけだった。おどかすんじゃない。泣。
 ラスパルマスへの航路を取って進んでいると、またもイスパニア船籍の船がこちらの航路と重なるコースを進んでいたので、舵を切り安全そうな方向に進んだ。するとあちらも方向変更、うわっとこちらも更に転換。あちらも更に転換。二人とも距離を取ろうと逃げてるだけだった。うう、距離を取ろうと妙な動きする船ばっかりだから危険海域は心臓に悪い。

 ラスパルマス到着。次の目的地、アルギンへ向かうもあっさり到着。お金も無いし、抱えた在庫も大した値段にならないので、早々に立ち去り今回の主目的ともいうべき、セウタへ。

 何事も無くセウタ到着。今回ロンドン出て以降、全くトラブルが無いのはやはりこないだ買った船首像のはったりが効いているのか、トラブルまみれの北欧紀行とえらい違いだ。
 主目的である、黄麻を買い漁り裁縫の腕を磨くべくひたすら作成。これがヨーロッパ北部域で全く手に入らない為、英国人の裁縫初心者が腕を磨くには羊とニワトリ買い漁って毛を毟るしかないという罠。しかも羊とニワトリ数買えないから遅々として腕あがらないし。
 そして出来上がったのが大量の懲罰用ロープ。船員が不満で喧嘩おこした時に収める道具。水夫の食事の配給減らしつつ、懲罰用ロープを大量に抱えてる絵面はなんとなくイヤなモノがあるけど、気にしない。裕福になったらそのうち福利厚生しっかりするから今は我慢の時だ、水夫の諸君。人員は最低人数しか雇う予定ないし、いつになるか全くわからないけど。ロープ作ってもひたすら赤字がかさむだけなんでどんどん資産減ってるし。

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 セビリアで受けた仕事を地味にこなしながら、セウタの海を見ながらひたすら裁縫生活。しばらくこの生活続きそうな予感がする。飽きるか資金が尽きなければ。