下積みの日々

 船長日誌 西暦050309 02.30

 あれだけ大嫌いだった北欧が最近楽しい。といっても他の人達のように紛争解決で銭儲けしているというわけでは無く、普通に交易しているだけいやむしろ平和主義なので各国の軍人の精鋭さん達が派手にドンパチやってるのを尻目に、安全確認・側方通過。
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 北欧は気候が他と違っていて昼の時間が極端に短かったり雪降ってたりする季節があるので、それに見とれながら陸地に激突して座礁。わき見運転事故の元というやつだな。今後は気をつけよう。一日一回は座礁してるけど。

 そんな感じでストックホルムまで出向き、皮革を仕入れお針子修行の一環として、革ひもを作りロンドンでバザー販売という日帰り往復生活の日々が続いている。
 縛り首用ロープに引き続き作ってるのが革ひもってのが絵的にまた微妙な気がしないでもないが、ぼちぼち売れてるので良しとしよう。買った人たちが何に使っているのかはあんまり考えないことにする。こわいから。有能な商人はお客様の私生活の事は詮索しないのだ。

 それはそれとして最近価格の高騰が激しく、材料の仕入れもままならなくなってきており人気商品の予備帆がなかなか作れない、いや作れるけど赤字販売しか出来ないという現状をなんとかしなければという危機感から、野外から自力で採取するべく畑仕事をはじめることにした。畑仕事につるはし振るってるというのがまたなんとも微妙ではあるが、考えるな感じろと己に命じ、ひたすら掘る。

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 掘る。

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 飲んで喰う。

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 掘る。

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 飲んで喰う。

 そしてまた掘るというガテン生活。主観的にはただの野菜泥棒だけど。

 下積みの苦労がいつか報われる日が来ると信じよう。まだ丸太とか草とかろくでもない物しか取れないけど。錆びたエストックなんてのを掘り出してしまって始末に困り、酒場のおねぇさんにプレゼントして親密になって喜んでたりとまたも目標から脱線気味なのがなんともわたしらしいといえばわたしらしい日常の光景ではある。

 そして下積み生活から開放され、素材の採取生活開始。海で海老と海水が取れるようになった。

 また新たな下積み生活がはじまった。死。