商人の本分

 船長日誌 西暦050310 11.30

 バザールで最近定番化している革ひもがなかなか好調で、利益はともかく自己満足度は非常に高い。これで店頭でのとっさの洋服の仕立ての注文に応えられれば言うこと無しだが、交易→バザー→仕入れ・採取→交易という生活なので、縫製修行する暇が無く、当然ながら技術はほとんど向上しておらずいまだに作れるのはニットキャップ止まり。しかもそれ作るために採算にあわない遠方への航海をする羽目になり、いまいちモチベーションが保てない。そんな日々。
 とりあえず船の船倉の狭さがまた気になりだしたものの、今だ半人前なのでご執心中の船が使えない。酒場でミルク呑みながら「わたしのミルクが飲めないっていうのか?」等という絡み乳というのもなんか楽しそうではあるが、そんなことしてても全く進展が無いのは明白なので短時間で切り上げ。

031005 114409.jpg
 商人としての経験を積みつつ船購入の資金稼ぎに性を出す。

 吹っかけ交渉に失敗して、交易商の親父に捨て台詞を吐いて去った次の日にまたやてきてそしらぬ振りをしつつ再交渉。平均して交渉がうまくまとまるまでに1週間〜10日前後の長期戦。Q.なぜそこまでするのか?A.そこに市場があるから。
 その結果はなんか半人前ってことで足元見られてるような気がするがこの不条理な世の中ある意味仕方ないと割り切りまた次の仕入れへ。

 ついで最近ロンドン←→ストックホルム間の行き来が頻繁になっているので仕事の依頼を片付けた後に代理報告を頼めるよう、酒場娘達に航海中に持ち歩くには厳しくなってきた洋服を実弾に普段全く飲まない酒を飲みながらプレゼント攻勢。商人と接待はやはり切っても切れないものらしい。個人的には面倒だから札束じゃなくて金貨で顔叩くほうが好みではあるんだが、取り急ぎ好感触だったので良し。

 そうこうしているとバザーにて縫製修行のバイブル、生地の書を入手できたのでしばらく裁縫修行に専念しようと思い立ち抱えている積荷を処分開始。仕入れ少なめで航海を続けながら先々で短期的に処分を繰り返し、ロンドン到着する頃には見事に積んでいるのは食料と水のみという状態になった。

 ロンドンに帰り着いた早々、さっそく生地の書のレシピに従い、毛織生地作を作る。なんとか利益は出るものの数量制限の関係でやはり簡単にはいかない。地味な長期戦になりそうな予感。

031005 122731.jpg
 このところの連続航海の間の殉職者数はセイレーンで1人x2、疫病による犠牲者5人、嵐で飛ばされた者1名x2。君達の尊い犠牲は忘れない。泣。

 次の代わりになる水夫雇うまで。